1.失われた「共」精神 ~マンション暮らしで思うこと

1.1 失われた「共」精神

1.2 マンション暮らしの奇妙な落ち着かなさ

1.3 マンション共有施設の管理と活用の現状

1.4 地域コミュニティ形成に立ちはだかる大きな壁

1.5 マンション団地コミュニティの理想像を求めて

.「共」不在の現代社会に至る公共私関係性~共生思想序説

.1 「共生思想」とは

.2 公共私の歴史概観

.3 公共私の視点から見た政治思想

.近代思想がもたらす高度文明社会の病理

.1 日本社会の病理症状

.2 身心頭と四つの関係性のバランス失調

.3  科学技術知性を制御できない文系の知性を問いなおす 

  3.4 「私」個人主義と「公」国家主義の「国家論」を問いなおす

 3.5 「新生日本70年」といわず、いまだに「戦後70年」というのはなぜなのか? 

  3.6 戦後70年を区切りとして新生日本へむかう三つの国民投票を提言する

 

4.1安保法制」への対案と憲法改正にむけた思想運動の期待

  4.2 安保法制への視角 ~システム論的枠組みから  2015101

  4.3「私」国民と「公」国家権力者との関係を問いなおす ~システム論的視点 

  4.4 身辺の事例から「私」国民と「公」国家の関係をかんがえる 2015111 

  4.5 「私」と「公」の関係をかんがえるもう一つの身辺事例 20151122

 4.6「私」と「公」の関係をかんがえる ~さらにもうひとつの身辺事例 2015年12月2日

  4.7 「私」と「公」をバランスする「共」の「実践―思想―哲学」 2015年12月16日

 

5.個人と国家 ~国家経営システムを構築するのは誰か?  201636

 5.1 少/学業期世代に期待する ~その理由  201636 

 5.2 憲法改正草案をだれが作成するか?  2016326

5.3 憲法改正のおおきな論点~「2.5権分立」から「6権分立」へ 2016415 

5.4 「六権分立」に憲法を改正する思想   201653 

5.5 「六権分立」の憲法改正にむけて「国民会議」設立を準備する  2016512 

5.6 憲法の限界と超克 ~もっと自然で「ゆるい」社会思想へ 2016520

 

6. 憲法改正への思想的準備

6.1 「憲法改正国民会議」を提案する理由

6.2 憲法改正にむかう思想   2016610

6.3 憲法改正にむかう手順と役割分担   2016622 

6.4 おかしな選挙制度をつくりかえる主権在民情報システムの構想  201675 

6.5 憲法審査会に憲法改正草案を提出する国民運動をおこせないか! 2016724

 

7. 「個人と社会」および「国民と国家」の交差関係

7.1 天皇が国民に理解をもとめるメッセージについて  2016915

7.2 象徴天皇制について    201610月1日

7.3 天皇の地位の憲法改正案~「日本国民統合」から「世界諸国民協和」の象徴へ2016年10月13日
7.4
 憲法第三章「国民の権利及び義務」に関する改正案  20161030

7.4.1 憲法第十条「国民の要件」の憲法改正について  20161116

7.4.2 憲法第11条基本的人権の根拠に関する規定の改正案 20161130

7.4.3 憲法第12条 基本的人権を保持する国民の努力と責任に関する改正案 2017年1月15日

7.4.4 憲法第13条改正案 個人から社会的関係性へ 2017125

7.4.5 憲法第14条改正案 自由・平等の人権思想から自制・共生の民権思想へ  2017225 

7.4.6 憲法第15条の公民員に関する憲法改正案 2017年4月6日

7.4.7 憲法第25条の改正私案~生存権と政治システム 201761

7.5 憲法改正の必要性と第96条憲法改正手続きの改正案 2017415

7.6.憲法の平和主義をまもるための9条改正素案  201777

 

7.7 憲法改正問題を報道するマスコミ各社へ要望する  2017725

 

・・・・・・・

個人主義と国家主義を仲介する共生思想の構図

○共生思想の「主題」は、70億人の人間が生きる地球世界のあり方である。

  ・個人と社会

 

○共生思想の「批判」対象は、西欧に発した近代思想である。

1)国家主義

国家で構成される国際社会の最大の問題は、戦争―殺戮、虐殺、核兵器、化学兵器、暴力である。人類の知性や理性は、なぜ戦争を封印できないのか。

 

2)個人主義

自由、基本的人権、民主憲法など個人の欲望と権利を尊重する個人主義思想の最大の問題は、貪欲と貧困の格差である。人類の知性や理性は、なぜグローバルな資本主義競争を頂点としたマネー/ゼニ/カネの支配体制を克服できないのか。

 

3)功利主義

衣食住、交通、通信、娯楽、医療、衛生などの生活環境は、急速な進歩をとげる科学技術の功利主義的な限定合理性に支えられる。その最大の問題は、生命のはたらきである身・心・頭の統合失調、トータルな人間性の喪失である。人類の知性や理性は、なぜ人文科学および社会科学において倫理性を定立できないのか。

 

○共生思想の「対案」は、温暖なモンスーン地帯に位置する日本列島に住む日本人が、縄文人から受け継いできた倫理的基層にもとづく共生思想である。

1)国家主義への対案 ;国家論

国家主権の一部を、世界連邦政府に移管する。国際機構が、軍事力と警察力を専有し管理する。防衛・外交よりも学問、経済、文化、スポーツなどの国家間交流を重視する価値観と思想により、近代国民国家イデオロギーをのりこえる。

国家の統治機構を、自分―私/自己責任、自分たち―共/共生態の自治制度、みんな―公/法律制度の私共公三層構造とする。

 

2)個人主義への対案 ;人生論

 個人の欲望、基本的人権、権利を超越的に制約する倫理道徳の規範を確認しあう。身心頭三元論。Will欲望Can能力Must制約。三つの自分/身体自己・生活自己・了解自己。少壮老/人生三毛作。往還思想/希望的諦観、則天去私、敬天愛人。相互主観性/我と汝・半独立・半依存。

 

3)功利主義への対案 ;システム論

実証できない全体世界を前提にする存在論/認識論。目的―手段/限定合理性・法則性を包摂する効果―価値/多様性・恣意性の全体性。全体/システム/境界/外部環境。潜在性―可能性―実現性の多重性。ソフトな境界・要素・関係性・機能。専門家―有識者―生活者の役割分担。